未知の味のかくれんぼ、鹿革とフウトウカズラの蒸留酒「DEAR DEER」
目次
DEAR DEERとの出会い
2022年にmitosayaさんが鹿革とフウトウカズラを使った蒸留酒を販売しました。
「人類が初めて身に着けたであろう鹿革を薬剤等を使わずに処理しました。」とのこと。
ジビエ好きな義父と飲もうと大事に取っていたら、なかなか予定が合わずに1年が経過…。
そうこうしていたら2023年にその鹿革とフウトウカズラの蒸留酒がパワーアップ!
先行販売イベントを行うということで行ってきました。
その後、無事に義父とも会え、鹿肉のジビエ料理と共に舌鼓。
基本情報
日時
2023年8月19、20日(土、日)
12:00~19:00
場所
〒111-0051 東京都台東区蔵前3丁目11-2
アートギャラリー「隙間」
駅 名 | かかる時間 | 公共交通機関 |
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蔵前駅 | 徒歩3分 | 都営浅草線 都営大江戸線 |
田原町駅 | 徒歩10分 | 東京メトロ銀座線 |
浅草橋駅 | 徒歩12分 | 都営浅草線 JR中央・総武線 各停 |
新御徒町駅 | 徒歩13分 | 都営大江戸線 つくばエクスプレス |
会場の様子
有料試飲も。
麦わら製のストローでいただきます。
- TALL FIELD
-
わずか4ℓしか作られなかった、原材料すべてがmitosaya製のウイスキーが!
ヨード香の得られる海藻で燻製したそうです。 - NOCINO
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未熟なクルミの果肉ごと使うというイタリアのリキュール。
日本のオニグルミで作ったそうです。 - MINT TRICOLOR
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チョコレートミント、イエルバブエナ、オレンジミントの3種のフレッシュミントを使用したスピリッツ。
DEAR DEERはこんなお酒
ザックリ情報
- レザーブランド「Hender Scheme」とのコラボレーション。
- 人類が初めて身につけたと言われる鹿の皮。
通常のなめし工程で使うタンニンや薬剤を使わずに、鹿の皮に付着した不純物を全て手作業で取り除いて使用。 - フウトウカズラは冬の山に蔓性の真っ赤な実をつける和胡椒。
- オークバレルで熟成。
- レザーラベル・ボトルバッグは牛皮製。
鹿というからクセ強いのかと思ったら、意外とドライハーブのような穏やかな香り。
飲んでみるとフウトウカズラの爽やか風味の方が強い。
後から力強さのようなものを感じる。
クク
鹿を見つけたのか?鹿に見つかったのか?
森の奥でかくれんぼしてるみたい。
未知の味に出会えるお酒ってすごいですね。
こんなワクワクがあるんだ!
せっかくだからとフウトウカズラの塩漬けも買っていたので鹿肉のローストと合わせて。(詳細は後半)
名称 | DEAR DEER |
色 | 明るい琥珀色 |
原材料名 | 鹿皮、フウトウカズラ、ライススピリッツ(国産) ボトルバッグ:牛皮(日本製) |
内容量 | 500ml |
アルコール度数 | 44% |
購入時価格 | 19800円(税込) |
製造者 | mitosaya薬草園蒸留所 |
コラボレーション | Hender Scheme |
Dapper pepper
Dapper pepperはDEAR DEERの前に作られたスピリッツ。
この時は鹿革とフウトウカズラは浸漬だけさせ、樽熟成はしなかったそうです。
こっちは野性的で荒々しい感じ。
残しといて良かった…。
飲み比べできる。
鹿って何?
日本国内に生息している鹿はニホンジカという種類で「エゾシカ」「ホンシュウジカ」「キュウシュウジカ」「ケラマジカ」「ヤクジカ」「マゲジカ」の6種類が分布しています。
- エゾシカ
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大型で北海道全域に生息する。
- ホンシュウジカ
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奈良県で鹿せんべいを主食としている。
- キュウシュウジカ
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小型で九州・四国に生息する。
- ケラマジカ
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沖縄県の慶良間諸島(けらましょとう)に生息し、海を泳いで島渡りをする。
- ヤクジカ
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鹿児島県の屋久島と口永良部島のみに生息し、猿と共に行動していることがある。
- マゲジカ
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鹿児島県の馬毛島(まげしま)に生息しているが、数が少なく絶滅の恐れがある。
食べ物との関わり
- 鹿肉は「もみじ」と呼ばれ、食されている。
- 鹿の角は鹿茸とも呼ばれ、乾燥粉末や黒焼末は様々な効能を持つとして民間療法で用いられる。
生活との関わり
- 鹿革は細かい繊維が緻密に絡み合った独特な構造をしており柔らかで滑らか。
通気性や保温性に優れ、手袋や衣料に用いられる。 - 油でなめした鹿革をセーム革と呼び、カメラのレンズや宝飾品の汚れ落とし、洗車用品、ガソリンのろ過などに用いる。
- メス鹿の革はディアスキンと呼ばれ、柔らかくなめらかで繊細。
- オス鹿の革はバックスキンと呼ばれ、厚手で傷が多いので、傷が目立たないように表面を毛羽立たせる起毛加工をしていることが多い。
- 枝角はナイフの柄やボタンなどに用いられている。
- 動物飛び出し注意の警戒標識に描かれている。
- 無視することを「しかとする」とも言うが、これは花札の10月の絵札に描かれた鹿が横を向いていることに由来した隠語。
フウトウカズラって何?
フウトウカズラ(風藤葛)は日本に自生している数少ないコショウ科コショウ属の植物です。
秋から冬頃にブドウのように密集した赤い実が細長く成りますが、コショウのような辛みはないのでスパイスとして用いられることはあまりありません。
食べ物との関わり
- 中国では茎を乾燥させたものは「海風藤」とよばれ、煎じたものを風邪や関節痛の薬としている。
- 沖縄には近親種のヒハツモドキ(ピパーチ)があり、見た目は似ているがこちらは辛い。
生活との関わり
- 葉や茎を風呂に入れて薬湯として利用され、神経痛や打撲・骨折に薬効があるとされている。
- 毒蛇による咬傷、腰痛、健胃にも効果があるとされる。
フウトウカズラ食べてみた
ほぼ流通していないようですがmitosayaさんが塩漬けで販売してくれていたので購入。
ブドウみたいな房があるので、お箸で実を取り外します。柔らかいからつぶれやすい。
一粒食べてみます。パクリ。
半分以上種。噛めるけど種。
スパイシーさとハーブのような清涼感があるけど、確かに辛くない。
コショウの代わりにはならないけど、お肉とは相性良さそう!
ということで鹿肉を購入。
意外と通年で買えるんですね。通販便利。
鹿肉はほぼ赤身でサッパリしていて、ハーブ系の爽やかさを持つフウトウカズラで軽快ながらも滋味深い味わいに。
まとめ
「DEAR DEER」は現代人が口にしたことのない鹿革とフウトウカズラの蒸留酒。
未知の味を求めるべく森の奥へ探しに行くようなワクワク感が味わえ、まさにかくれんぼ気分。
日本にはまだまだ知られていない食材が眠っているんですね~。