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秋の郷愁と消え行く歴史「おけさ柿ワイン」

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始めに

実は当ブログの初投稿が2021年11月で1周年。

出来るだけ珍しいものをと探し回っているときに「禅寺丸柿ワイン」という日本最古の甘柿を使ったフルーツワインを見つけました。
当時は「来年の秋飲もう」と後回しにしていたのですが、2021年12月に販売休止で手に入らず…。

そして最近、小さな酒屋さんの片隅でホコリをかぶった小さな箱を見つけました。
その名も「おけさ柿ワイン」

ですが帰って検索しても情報がほぼ見つかりません。

見つかったのは2020年2月のこのブログ。
佐渡のおけさ酒造総会 | 「真野鶴」五代目留美子の蔵元日記 (ameblo.jp)

おけさ酒造の最後の総会と書かれています。
もしかしたら現存していないのかもしれません。

クク

そしたらこのおけさ柿ワインは幻のお酒ということに…。

町おこしによく使われるフルーツワインですが、あまり人気がないのでこういった末路になってしまうこともあるんですね。
できるだけ残していけるよう頑張っていきたいと思います。

おけさ柿ワインについて

公式情報
  • 新潟県産おけさ柿を100%使用
おけさ柿とは
  • やや扁平な形をしていて種の無く、口の中でとろけるような食感とまろやかな甘さが特徴。
  • 代表産地である佐渡の民謡「佐渡おけさ」から名付けられた。
  • 「おけさ柿」という呼称は、品種名ではなく商標名。
    品種としては「平核無柿(ひらたねなしがき)」と、平核無柿の早生品種の「刀根早生(とねわせ)」という2品種がこれにあたる。
  • 種の無い、世にも珍しい柿で越後七不思議の八番目にあたるという理由から「八珍柿」と呼ばれていた。

というわけで公式情報はこんなものです。

実際に飲むと、少しトロリとした舌触り完熟した柿の豊潤な甘味、わずかな苦味を感じる1本でした。

クク

これが無くなるなんて惜しいなぁ…。

名称おけさ柿ワイン
明るい柿色
内容量300ml
アルコール度数11%
価格720円(税込)
製造者おけさ酒造株式会社

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柿について

柿は大きなガクが最後まで残る果実で、最初にガクの成長し、その後果実が肥大化し始めます。
果実の発達過程でガクを除去すると、落果率が上がり、成長度合いも低くなると言われますが、柿のガクは花蕾の保護ばかりでなく、呼吸や成長ホルモンの供給など、果実の成長発達にも重要な働きを担っていると考えられています。

また、渋柿と甘柿がありますが、その違いは柿に含まれるタンニンが水溶性か不溶性で分かれます。

水溶性➡口の中で溶ける➡渋い
不溶性➡口の中で溶けない➡渋さを感じない➡甘い

渋抜きはタンニンの渋さを感じなくさせる方法なので、実際に抜いているわけではありません。

渋抜きの方法
  • 焼酎をかけて密閉して放置
  • 炭酸ガスを充填して密閉して放置
  • 市販の渋抜き材を使う
  • 皮をむいて干す
  • 50~60℃程度のお湯につける
    鹿児島県では温泉につけるとか
お酒との関わり
  • 柿に含まれるタンニンはアルコールの吸収を妨げ、アセトアルデヒドを吸着する作用があるので二日酔いに効果的と言われている。
食べ物との関わり
  • 日本の代表的なドライフルーツ「干し柿」、表面の白い粉は糖分が結晶化したもの。
生活との関わり
  • 柿渋は、まだ青いうちに収穫した渋柿の未熟果を搾汁し発酵熟成させたもの。
    防腐・防水・防虫・抗菌効果があり、古くから塗料や染料、万能民間薬として活用してきた。
  • 木材は「黒柿目」と呼ばれる黒く美しい模様が出ることがあり、美術品や高級ステッキに使用される。
    また、硬く重量があるので、ゴルフのウッドクラブにも使用されていた。

終わりに

おけさ柿ワインは完熟した柿のトロリとした甘味が魅力的なお酒でした。

渋みは赤ワインに重宝されているので、渋柿ワインなんていうのも面白そうですね。

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