大宮公園大掻堀まつり ~ジンとアブサン~
目次
始めに
2022年11月3~4日に大宮公園の掻堀(かいぼり)が行われました。
興味があったのでボランティア登録するために5日間の講習を受け、晴れて「大宮池守」の一員として参加し、魚を大量にGET(する手助け)してきましたよ~。
かいぼりって?
生物多様性の確保や水質浄化・池の保全のために水を抜き、魚を捕まえて保管、外来生物は駆除する活動。
もう少し詳しいことは後半へ続く。
で、イベントなので出店も出ていたのですが、その中に異彩を放つ存在が…
その名は「Bar Artemisia(バーアルテミジア)」!
ビールや地酒はよく出店しているイメージですが、バーって珍しい!
でも仕事終わりに飲みたいじゃないですか。
泥にまみれた後に泥のように。
クク
片づけ終わって行ったら撤収してる!
この後営業ありますもんねー。
仕方ないので2日目の昼に飲みました。
午後は完全に酔っ払い仕事です。
バーアルテミジアの出店
バーテンダー体験500円。これはやってみたい!
胴長靴脱いで手は洗ったとはいえ、結構泥まみれ…汚したら悪いので泣く泣く諦めます。
マスター達も池に少し入ったそうで、話が盛り上がりました。
お店はここにあるそう。
今度行ってみよう!
飲んだもの
- 1杯目:ジン
-
ジントニックにしたかったのですが、売り切れなのでライムを入れてくれました。
クク労働の後に爽やか!
- 2杯目:アブサン
-
店名のルーツにもなっているというアブサン。
油分を含んでいるので水を入れると白濁するとのことで、オシャレ水(アブサンファウンテンというそうです)をチョロリチョロリ…。
見事に白濁しました。
スパイスの香りがすごく強い…!
滋養強壮に良さそう!
かいぼりって何?
かいぼりとは元々、農業用のため池の維持管理のために冬場の農閑期に水を抜いて天日干しすることをいいます。
その主な目的は「池の整備」と「生態系の改善」です。
STEP
池の水を抜く
まずは魚を捕獲しやすいように池の水をギリギリまで抜きます。
池の規模にもよりますが、1ヶ月以上かかります。
カメやザリガニはこの段階で逃げてしまいます。
つまり、かいぼりで捕まるのは危機感のない方々。
STEP
魚を捕る
水位が低くなったところで魚を捕獲。
なるべく魚へのダメージを減らしたいので網を使用します。
STEP
魚を仕分ける
日本に古くからいる在来種と、人間が持ち込んだ本来いないはずの外来種を仕分けます。
在来種は後に戻すので別の池で保護し、外来種は基本的に駆除します。
「外来種は駆除」とありますが、天敵がいないので生態系に悪影響があるのでやむなく駆除しています。
これは外来種が悪いのではなく、持ち込んだ人間の問題。
STEP
澪筋(みおすじ)掘り
池底を干す期間は数ヶ月と長く、その間雨も降ります。湧き水もあります。
できるだけ排水したいので水を自然に流せるように澪筋(排水の道)を掘ります。
この澪筋は池に水を戻しても残るので、次回以降のかいぼりも効率よく行うことができるようになります。
STEP
泥さらい
池や湿地帯は放っておくと泥が溜まり陸地化していってしまうので、これを防ぐために泥の除去を行います。
この泥は栄養を含んでいるので下流へと流し、海の栄養源となります。
単に水深を深くするための除去となると「浚渫(しゅんせつ)工事」という分類になってしまうので重機(水上で使えるショベルカーやクレーンみたいなの)が入り、除去した泥も産業廃棄物扱いになるので費用が莫大にかかってしまいます。
STEP
池底を干す
数ヶ月かけて池底を干します。これにより「土中の窒素を空気中に発散」「リンが水に溶け出しにくくなる」という変化が起きます。
つまり水中の余分な養分が減ることで、藻の発生が抑えられ、水質が改善されます。
STEP
池の設備の整備・補修
池の水が無いということは設備保全のチャンス!
水門や堤防等の整備ができるようになります。
改善のいい機会でもあるので、浅場を作って水草群を育て、小魚や水生昆虫の生息しやすい環境を作ります。
STEP
池の水を入れる
池に水を戻すのも数ヶ月かかります。春先は生物の繁殖期でもあるので、それまでに魚も戻していきます。
詳しいことは私の別ブログ&YouTubeに載ってます。
https://palmyra-factory.com/omiyapark-drain-a-pond/
まとめ
BARのイベント出店は珍しいですが、珍しいお酒を爽やかに昼飲みできるっていうのはすごく素敵!
今度はお店にも行きたいし、バーテンダー体験もしたい!