大地の味わいと偽造防止技術、台湾白酒「金門高粱酒」
目次
金門高粱酒との出会い
突然ですが、皆さんはアメ横は知ってますか?
そう、戦後の闇市で当時は貴重品だった飴を売っていた、あの飴屋横丁です。上野の顔のひとつです。
祖母から「あそこで飴を練る光景を見ていた」とか「米兵に飴をもらったんだ」とか聞いて育ちました。
そんな祖母の飴の思い出話は関係なくて、アメ横センタービルの地下!
あそこすごいんですよ!生臭いのなんの!アメ横自体魚屋臭いんですけど!
その正体はアジア系の食材店がズラリと並んでいて地下だから換気が悪いのなんのって!
そんな中に中国食材専門店海羽さんがあり、紹興酒や白酒を売っているんですね。
店員さんは中国系、ポップも中国語オンリーですが、漢字ならなんとなくわかるので頑張って読みました。
「高粱(こうりゃん)」ですね。雑穀の一種です。
よく見たら台湾ですね。
白酒は土中発酵させるとかで気になってたんです。初挑戦!
金門高粱酒飲んでみた
公式情報
- 中国伝統醸造古法を受け継いだ「白金龍(パイキンリュウ)」と呼ばれる穀物から作られた。
- 高粱を蒸し,その 20~30%量の小麦を原料とした麯子(キョクシ:麹の一種)を混ぜる。
- 土中で半固体状で発酵させ,蒸留する。
白酒初めてだったので比較が難しいのですが、味は酸味が結構強くて飲み辛かったです。
どうも土中発酵で様々な微生物の働きがなされているからみたいですね。
しかし飲み慣れてくると、奥にある柔らかで豊潤な風味がジワリと広がっていく~。
これはなかなか美味しいですね。今度は中華料理を食べるときに合わせてみたい!
名称 | 金門高粱酒 |
色 | 無色 |
原材料名 | 高粱、小麦 |
内容量 | 300ml |
アルコール度数 | 38% |
購入時価格 | 1600円(税込) |
製造者 | 金門酒廠實業公司 |
原産国 | 台湾 |
ポチップ
こんなにたくさんの偽造防止技術
お酒は高価なものも多く、見た目では分からないので偽物も数多く存在しますね。
金門高粱酒はラベルやフタにお札並みの技術がてんこ盛り!
クク
何があるのか飲みながらじっくり探してみたよ~。
- ラベルが両面印刷
-
まず、すぐ気付いたのがラベル裏の説明書き。
中国語が正確に読めるわけではありませんが、漢字なのでなんとなーく読み取れます。
どこにどんな偽造防止技術が使われているかの説明ですね。 - 潜像模様
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竜の部分はビンを傾けると文字が浮かび上がります。
- マイクロ文字
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雲の部分には普通のコピー機では認識できない、または印刷できないほどの細かい文字。
- 凹版印刷
-
ラベル全体は持てば分かりますが、ちょっとザラザラしています。インクや紙が盛り上がっているんですね。
文字で書くと「凹版」ですが、これは印刷機のローラーが凹んでいるので凹み部分に当たった紙が盛り上がるということです。 - 紫外線インク
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紫外線ライト(ブラックライト)を当てると何か浮かび上がるようですが、家にはないので確認できず…。
- すき入れ(すかし)
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光に透かすと紋章が浮かび上がります。
- ホログラム
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フタにも見る角度や光の当たる角度で絵が変わるホログラムが入っています。
写真だと分かりづらいですが、絵柄は2種類ありました。 - デコボコと光沢
-
偽造防止技術というほどではないですが、細かな工夫がたくさんあるということは、それらを同時に再現しなくてはならないので難易度が高くなります。
ビンにも社名が入っているのが気合入ってます!
高粱って何?
高粱(こうりゃん)はアフリカ原産のイネ科の植物でソルガムやモロコシ、高黍(タカキビ)とも呼ばれる穀物です。
お酒との関わり
- ビールの原材料に用いられる。
- 某小学生探偵が元の姿に戻るきっかけとなった白乾(パイカル)の原料でもある。
- 高粱ことソルガムの茎汁を使ったお酒がある。
ソルガムを使用したお酒
食べ物との関わり
- 色の白いホワイトソルガムもあり、グルテンフリーの素材として注目されている。
- 弾力のある食感と茶色の色合いから挽肉の代用品として注目されている。
生活との関わり
- 桃太郎さんがお腰に付けたキビ団子は高黍と言われている。
- 穂を箒として利用できる。
- 茎は飼料や壁の材料、燃料と多用途に使用できる。また糖蜜も採取できる。
まとめ
台湾の白酒「金門高粱酒」は原材料の高粱を土中発酵させた、酸味を感じながらも豊かで奥深い風味を感じられる蒸留酒でした。
土中発酵…色々味わってみたいですね。